オタクで根暗な根本(ねもと)は、同僚の入野(いりの)に寝込みを襲われてからというもの、彼の存在を妙に意識してしまっていた。散々嫌味を言われてきたこれまでとは180度異なり優しく、甘い対応に戸惑いを隠せない。大好きなギャルゲーの事だけを考えようと思うのに、ふとした瞬間にあの一夜を思い出してしまう…。そんな折、突然の発熱で倒れたところを入野が自宅まで送り届けてくれる。二人きりの空間に警戒心を募らせていたが、甲斐甲斐しく世話をしてくれる姿に少しずつ心を開き始めると、彼の顔が目の前まで迫り…「抵抗できないのは、全部熱のせいだ。」