人と心を通わせ、共に生きる動物をコンパニオンアニマルという。
人と心を通わせる彼らにも魂はあり、そして魂の有るところには時として不思議な出来事が起きる…。
染井由乃(そめいよしの)は黒崎動物病院に勤める新米獣医師。
失敗をしながらも病院を訪れる動物たちに日々真剣に接している。
ある日、白猫ルリを連れ動物病院に訪れた少年は、まるで少年の方が病気のようだった。
そして…不思議な事に少年が体調を崩す前には必ずルリが体調を崩すという。
そんなルリを少年は「運命を知らせる猫」と可愛がっていたが、実はルリは重篤な病気を患っていた。
由乃の必死の治療に次第に回復の兆候を見せ、退院していったルリだったが、ある日突然ルリが失踪。
ルリを探す由乃はやがて不思議な出来事に巻き込まれて行き…。
その他、可愛がっていた子犬の突然の死をきっかけに街を徘徊する様になった老女。老女の娘は彼女に同じパビヨンの子犬を与えて落ち着かせようとするが、何故かやがて娘の方がその子犬に怯え出し・・・「ペットロス」、黒崎動物病院の建物では以前殺人事件が有ったという。そして、以前はこの家の令嬢に飼われていたというキバタンの「ヒメ」は、その事件にまつわる、ある夫婦の悲しい物語を全て見ていた…「語りつづけたヒメ」など。
動物と人間の絆を若き獣医師の視点からオカルトタッチを交えて描く、小山田いくのハートウォーミングストーリー第1巻!