●安永四年(1775)、江戸――実在した将棋指しの物語。
江戸には代々、将棋で俸禄を得る「将軍家将棋指南役」、つまり幕府公認の将棋指しがいた。実在した「将棋御三家」である。この物語は、御三家筆頭・大橋本家当主にして、後に八世名人を襲位する「九代目大橋宗桂」と、彼を巡る将棋指したちが織りなす葛藤と真剣勝負、夢と情を描いた本格将棋ドラマである。
散逸した七冊の『初代大橋宗桂の棋譜』。その出所が長崎であると知らされた宗桂は、長崎行きを決意する。棋譜そのものが持つ意味、門外不出のはずの棋譜の流出…様々な謎が潜む七冊の手がかりを求め、さらなる激闘と冒険が幕を開ける。
●指さない「観る将」でも将棋の内容が分かる!
最強タッグが伝える本物の「真剣将棋」と「将棋家元の謎」
本作で指される将棋は、現存する江戸時代の棋譜をベースにしたものはもちろん、それとは別に約半数は将棋界を代表するトップ棋士・渡辺三冠(棋王・王将・棋聖)の手で組み立てたもので構成。そこに「哲也-雀聖と呼ばれた男-」を大ヒットに導いた星野先生による、濃密なキャラクターと心理戦が加わり、さらに史実も絡んだ深みのある「本格将棋エンターテインメント」に。さらに2巻でも渡辺三冠による、作品内の「棋戦解説コラム」を書き下ろし掲載! 将棋をしっかり描いているのに、初心者も理解できる、新しい将棋漫画体験がここに!