高校2年生のみどりは兄夫婦と同居していた。
それは両親の転勤の多さのせいで、兄夫婦のせいではない。
しかし…みどりは仲睦まじい彼らの様子に疎外感を感じており、更に彼らに子供が出来た事がわかってからというもの帰りの遅い日が続いていたのだった。
そんなある夜、みどりの元に人体模型の部品が送られて来た。
はじめは気味が悪いと、困惑したみどりだったが、いつしか取り憑かれたように組み立てるようになり、作業が進むにつれて彼女の周りに不可解な事が起こり始めるのであった…!
その他、「宝石箱」、「夏の終わり」、「十年地獄」、「幻の舞う道」、「落ち葉の下」などを収録。みずみずしい青春群像、心暖まる人間ドラマを描き続けた小山田いくが新境地に挑んだ珠玉ホラーシリーズの決定版!
小山田いく先生の当時の単行本コメント
『子どものころ、人体のプラモデルを買ってもらい、少し怖くてドキドキしながら作ったことがあります。「空っぽの命」は、その時を思い出しながら描いたのですが…。そういえば、あのプラモデルも…いつの間にかどこかへ消えてしまいましたっけ。』