ある日、新婚の雲上忠夫(くもがみ ただお)と愛子(あいこ)の元に突然落ちてきた「もののけ」の二人、紫電(しでん)と美風(みふう)。
それから12 年、紫電と美風の二人は 忠夫と愛子の子どもとして普通の学校生活を送っていた…はずだったのだが?
時は折しも学校、役所など、あちこちでコンピューター導入が始まった時代。
そんな中、ひょんな事から自我と知識欲を持ったコンピューターが現れた!
そのコンピューターは二人のクラスメイト、北原知子(きたはら ともこ)と有坂修(ありさか おさむ)をも巻き込み解析不能である、もののけの二人をこの世から抹殺しようとする!
そこに妖怪ハンターの熊野堂権蔵(くまのどう ごんぞう)やら人間界に暮らす他のもののけ、 木霊の児玉藍葉(こだま あいは)に妖チョウの四月一日菜乃(つぼみ なの)までが現れて再び落ち着かない毎日が始まり…息もつかせぬバトルの中に涙のスパイスを加え、小山田いくが遊び心満載で描いたドタバタ妖怪コメディーの決定版!
巻末に読み切り「ボッシュの地平線」も併せて収録!
小山田いく先生の当時の単行本コメント
『妖怪(もののけ)には、さまざまな名前がついてます。これらは、大昔からあった名ではなく、ほとんどは江戸時代にできたものだそうです。なぜなんでしょう? これほど多彩な妖怪を作ったのは、実は江戸時代の遊び心なのです。人間が本当に自然を恐れていた頃は、妖怪は『鬼』や『天狗』だけで十分だったのですから。だから僕もこの作品を自分の遊び心で描いてみました。』