「喧嘩に育ち喧嘩に情熱をたぎらせ喧嘩に気概を抱く、そんな喧嘩馬鹿がいた――」港進高校3年、芥一兵(あくたいっぺえ)は12才にして暴力団の事務所に殴り込みをかけた町でも評判の無法者。生意気な転校生・佐倉鉄とその助っ人たちを一人で打ちのめし、鉄を子分にしたまでは良かったが、その鉄に「アソビ(喧嘩)」を教えるといって喧嘩を売らせた相手が悪かった。川崎駅から大船駅まで京浜東北線を仕切っている番長連合「京浜連合」一派に喧嘩を売ってしまったのだ。袋叩きにあって帰って来た子分のサブと鉄の仇を取ると言って、鉄たちが止めるのも聞かずに「京浜連合」との全面対決に突き進んでいく一兵だが…。何故か水商売の女たちにはめっぽうもてるバンカラな「喧嘩馬鹿」の喧嘩尽くしの日々を描く痛快作!