月白中学1年4組に転校してきたのは、風の中から、ふらりと現れたような不思議な少年、「むじな」クン。
このお話は、「むじな」こと無品誠とクラスメイトたちの友情物語。
むじなは、ある日、クラスメイトの内山礼子(うちやま あやこ)、隣のクラスの神崎十伍(かんざき じゅうご)と一緒に歩いていた。
そんな時、仙台に住んでいた頃の同級生、水沢双葉(みずさわ ふたば)に声をかけられる。
むじなの両親が仙台に住むむじなの祖父を訪ねて来た事をむじなに伝えに来たというのだ。
双葉との話を聞いていた礼子と神崎に、むじなは自分の両親が自分が3歳の時に失踪した事、それから親戚の家を転々として来たことを打ち明ける。
そして…そんなむじなの前に突然両親が姿を現し、その時、むじなの中で何かが切れてしまった。
彼は再び笑顔を取り戻す事が出来るのか?
心にさわやかな風を残した青春グラフティ、ここに完結!
秀作連作読み切り作品『ドリーマーの季節』も併せて収録!
等身大の中学生たちのハートフルなストーリーで圧倒的な支持と共感を得た「すくらっぷ・ブック」から16年、小山田いくが再び中学生たちを描く学園ドラマの名作!
小山田いく先生の当時の単行本コメント
『むじなと礼子が好きでした。
圭司と水葵と樹美子が好きでした。
島と楠ちゃんと、一秀が好きでした。
神崎や赤羽や津田クンが好きでした。
旭子や弓絵や聖代さんが好きでした。
山中先生と奥さん、チャボも好きでした。
双葉や那々ちゃんも好きでした。───みんな、大好きでした。』