夜の街でひっそりと営業する「よもぎ食堂」には、近くの店で働くホスト達が仕事終わりにやってくる。とにかく騒がしい彼らにうんざりしていたのが、店主である“いちろ”の顔に、はっきりと出ていたらしい。「おにいさん、俺らのこと嫌いだよね?」ナンバーワンホストだという誠一が、飄々と言い放つ。いちろが最も苦手なタイプの人間だった。「でも、手抜きの料理を出さない。アンタの誇りがそうさせない」けれどたった一言が、すべてを一変させることがある。なぜか熱くなる頬には、知らないふりをした。◆収録内容◆「五臓六腑の恋」全5話単行本収録描き下ろし10P電子限定描き下ろし(おまけ漫画1P)