アスペルガーという症状の、誤った解釈。
この作品は、女の子が、アスペルガーなことが、様々な出来事の主因なのだというより、
まだ物語上では、明かされてないが、
アスペルガーに加えて、おそらくは、
父親からの虐待被害ということが上乗せされていて、
そちらの、虐待被害のほうが、
より問題を複雑にしてあって、深刻だ、という話だよね。
原作、作画、両者ともに、アスペルガーのことを、きちんとリサーチしてるのか、なんだか疑わしく感じられる。
アスペルガー特有のフラッシュバックと
虐待被害による、フラッシュバックを、
混同させるような描写も、問題あり。
作品としては、人間の心の機微を、
エピソードを重ねて描写できているところに、訴えかけるものはあるとは思うが、
アスペルガーという症状を、制作側の、
「自分は健常者だから」という上から目線で、
おもしろおかしく、いじりまわして、
普通とは違う、というようなラベル貼りを、
あえてしてるような価値観を感じられて、ものすごく不快。
アスペルガーで、大変な思いをしている方やそのご家族方への、
世間からの誤解を助長するような作風で、ものすごく、がっかりしたし、
売れれば何でもいいのだという、制作側の思惑が透けて見えるようで、ぞっとした。