「一目で、僕はまた恋をした――。たった1人の男に。何度も、何度でも」 奇蹟の再会を果たした特務曹長・マイヤーとローベルト中尉は、離れていた2ヵ月の空白を埋めるかのように激しく愛しあう日々が続いていた。レフトアイに抱かれてから、ローベルトは悪魔のようにマイヤーを挑発するようになっていった。再び自由を求めて始まった逃避行だったが、情事の直後に、ローベルトが暗殺集団=影(シャッテン)に裸のまま捕らえられ檻につながれてしまう。またしても引き裂かれ、ドイツに連れ戻された2人の運命は? そして、第二次世界大戦の終結――。それぞれの欲望と愛が感動のフィナーレを迎える! 禁断の長編グランドロマン「寂寞を棄て春を待ち」シリーズ最終巻!