「ちょっと待っててね、お母さん買い物してくるから」それっきり母は帰ってこなかった――! 20年後、七恵は結婚し、だが、自分が母のようになってしまうのでは…と子供を作ることに悩んでいた。そんな時、若くしてこの世を去った兄の子供・純(5歳)と、うらら(3歳)が深夜のコンビニに子供だけでいるところを発見する。聞けば、ママ(兄の妻)は男を家に引っ張りこんで、育児もろくにしていない様子。さらに純の身体にはアザやタバコを押しつけられた痕が…! 七恵はさつきの元に行くが…事態は思いもかけない方向に――表題作『放置児たち ~ある日、親は消えた~』。その他、不妊で悩む主婦とできちゃった婚で悪戦苦闘する主婦の関係をサスペンスで描く『不妊さんとデキ婚さん』など、社会の暗部を鮮烈に描いた傑作だけの作品集!