愚者の楽園島。もと無人島、現在私有地。所有者、仙道直哉、海洋小説家、28歳。本土よりの交通機関、ヘリコプター及びクルーザー。この島に常時居住しているのは3名。仙道直哉氏と妻の真理絵夫人。秘書のこの僕、如月翔、24歳。直哉氏は僕の大学のヨット部の先輩だ。本来なら重ならない年齢なのだが直哉氏が在学中にデビュー。その処女作がベストセラーになって留年を繰り返した結果である。この島に今、若い女が1人滞在している。女子大生、和泉彩子。例によって悪いクセ。先生が手を出したのだ。人目もはばからず先生とイチャついては嬌声を上げて身をくねらせる。自分の存在があの人を苦しめているのを知っているくせに。「いやぁーん、エッチ」