時は18世紀半ば、産業革命を経た西洋ではオランダの国力がすでに衰え、代わってイギリス、フランスが台頭し植民地争奪戦を繰り広げていた激動の時代、日本は幕末より約100年前の江戸時代ど真ん中。自称・天才博物学者の平賀源内は長崎出島で、壊れた西洋からくり人形“まりあ”を手に入れ甦らせることに成功する。しかし甦ったまりあはただの機械仕掛けの人形ではなく遥か昔の記憶までもった『知的生命体』だった。源内はこのからくり人形を使ってひと山当てようと目論むが、時の権力者・老中田沼意次の密謀や、まりあを狙う謎の西洋秘密結社ゴールデンクロイツの暗躍によって翻弄されていく。まりあはなぜ日本に持ち込まれたのか?その正体とはいったい何なのか?謎は謎を呼びさらに深まっていく…厄介事には巻き込まれたくはなかった源内だったが、まりあと過ごす中でその秘密を追うことを決意。諸国漫遊へと旅立つのであった…。