評価のしにくさトップクラス
良作の風情でありながら、まあまあな低評価。逆に興味が湧いて購入しました。
読後感としては「低評価もしかたないかな」という感じです。
いわゆるBL萌えのテンションのまま、流れで手を出しちゃうと、かなり面食らってしまう作品だからです。
たぶん多くの人が「意味わからんー!」という感想を持つと思うし私もそう思いました。
でも、読んでいると所々で胸がギューッと痛む瞬間があります。
それは、主人公2人が、まだ心のやわらかい思春期時代に自分を癒やして守るためにしてきたことと、自分の経験が共鳴して切なく苦しくなるからです。
自分も孤独や疎外感で傷ついた時、空想でそれを癒やした経験があるから。
理想と現実のギャップがどうしても埋められないときに、空想に逃げて満たすことがあるから。
そういうほんの少しだけ掠っていく部分をたよりに読み進めていくと、わかりづらさの中でもなんともいえずじんわりと★4をつけたくなる作品でした。
★5にできないのは、それでもやっぱ「意味わかんねー!」が先に来ちゃうからです。
ただし、タイトルにもなっている「おとこのこ」
その男の子の絵がとにかくとても可愛く、輪郭、表情、目線すべて萌えの凝縮となってるので個人的には★4.5です。