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「【デジタル限定】わたあめりな写真集「REAL DREAM」」のレビュー・感想

【デジタル限定】わたあめりな写真集「REAL DREAM」
全1巻|完結
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はじめ
5.0

夢と現の間に浮かんで光る「本当の夢」

お笑いコンビ「たまゆら学園」のわたあめりなを写した写真集。お笑い芸人である「彼女」の、家とバイト先と劇場を往復する毎日(Real)と、そんな日常から抜け出した夢の世界(Dream)の場面がそれぞれ描かれるというコンセプトらしく、5部構成くらいになっている。衣装や「攻めたカット」のことばかりが注目されそうだけれど、本作では夢と現の間で目まぐるしく豊かに移り変わる表情にも目が向けられていったらいいと思う。笑顔の写真一つとってもどれも同じ表情ではなかった。犬とじゃれたりする家の場面では、いつもそこにある日常のような、屈託のないようにも見える笑顔を見せるけれど、夢と現実の狭間のカットでは、すぐにも消えてしまうんじゃないかと思わせるような儚い笑みを浮かべていたりもする。そんな表情の繊細さと豊かさは、撮影者の技量からくる部分があるかもしれないが、「REAL DREAM」というタイトルの世界観とも関係がないわけではない気がする。

Dreamは眠っている最中に見るそれという意味もあるけれど、目指して、目標にして、命懸けで今、向かったり向き合ったりしている何かのことでもあるはずで、彼女にとってそれは今、芸人として人を笑わせたり楽しませたりすること、それによってさらに飛躍することだと思う(実際、たまゆら学園は25年から多くの漫才ライブに出るようになったし、写真集が撮影されたのと同時期にはキング・オブ・コントの決勝が開かれ「女芸人がいたらみんな幸せになるんだ!」というあるコントの言葉に視聴者として彼女は涙し、その姿がSNSで反響を呼んだ)ので、本作の設定の中で唯一具体的な写真としては収められていない「お笑い芸人」として活動していく中での楽しさ、悔しさ、そこで高みを目指すことを「夢」として生きる大変さなどのようなものが交ざった、あるいは目まぐるしく切り替わっていくような「現実」の現在の日々の感情が、今この瞬間だけの表情になって写っているように思った。だから本作は、女性のお笑い芸人が「攻めたカット」もある写真集を出した、ということだけではなく、「本当の夢」に向かって進んでいく人の今しか撮れない瞬間を集めた(時が過ぎたら若さが失われて撮れないという意味ではなく、色んなことと向き合ったり乗り越えたりしてきた現在だからこそ撮れるという意味で)作品として受け止めて、ぜひその目で観てみてほしいです。
2026/01/02
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全1巻|完結