｢99%離婚　モラハラ夫は変わるのか｣のレビュー・感想

加害者側の気持ちが描かれてはいるが、幼い頃どうだったとか、妻側にはまったくもって関係ない話。理由があれば許されると思ってるのかな。

この本は、加害者・被害者すべてに読んで欲しいかな。
人間だれしも、価値観が合わないのは当たり前。
それをすり合わせて、譲り合って、我慢して、でも落としどころを見つけて、程良い距離感で生活するのが結婚だと思う。
それだって、お互いに思いやりや尊敬の念があってこそ出来ること。
私は、彼氏がパワハラ・モラハラで、何年も酷い目に遭っていました。
身体的や言葉の暴力でマインドコントロールされてしまうと、そのことに気付いて抜け出すまでに更に時間が掛かります。
受けた傷はなかなか癒されないですしね。
しかも、こういう男性は、相手を替えて同じことを繰り返します。
やはり、我慢せずに、別れて逃げるのが一番です。
子供だって大きくなれば、不満を口にしますから、奥さんだけでなく被害者がお子さんにだってスライドしかねません。
被害者がどんなに努力しても、加害者である他人を変えることは不可能に近いです。
この本のように、負の連鎖を断ち切って加害者である本人が変われるのであれば、救いになると思いますけどね。
実際には少数でしょうね。
毒親、モラハラ・パワハラから被害者や加害者救うような機関がたくさん出来ればいいと思います。
離婚もですが、それが原因の事件になることも減ると思います。

ウェブ記事でよく目にしていて続きがとても気になるので購入しました。
重いテーマですがかわいらしい絵柄、簡潔なコマ割りのおかげですんなり読めます。
加害者が変わっていく過程に溜飲が下がります。こんなにスルスルと変わる夫など現実にはいないのかもしれませんが、それでもこうあって欲しいと、結末に救われます。

うちはモラハラでないと思っていますが、この作品が多少なりとも妻であるわたしに刺さるので、対等な夫婦関係を築けてはいないのだと気づかされました。
夫がこの作品を目にする機会があればいいのになと思います。（自分から読んで、とはとても言えない）あらゆる待合室（病院や市役所など）に読み物として置いておいて欲しいです。