面白かった!
『恋するMOO DOG』のマキくんが、14世紀のイギリスから現代日本にタイムスリップしてきた騎士グラントと恋愛する物語。『金色のマビノギオン』は6世紀初頭の時代設定なのでグラントは金マビから約800年後のイングランドの騎士ですね。
暗黒の時代と呼ばれている中世から来たグラントにとって、現代日本は鳥たちの歌う夏の世に思えたことでしょう。しかも前世では結ばれることが絶望的だった男と似た面影を宿すマキに拾われたのですから、この幸運逃すまじとガンガン行くのも頷けます。容姿に反して性格が結構ちゃっかりしているグラントが可愛いです。
巻末に作中に出てくる中世英語の解説が載っていたので、興味深く読みました。現代英語とは文法も違うんですね。
普段BLは全く読まないですが、人間同士の恋愛ものとして抵抗なく読めました。グラントが生きていた時代がどんな時代か知っていると、より彼の切なさがわかると思います(もちろん、知らなくても大変面白いです)。