｢ハンサムな彼女｣のレビュー・感想

懐かしいい！キスのことをＡって言ったり…そう言えばそんな時代もあったなあ、と思わされることの多い一作です。
主人公は芸能科の中学に通う女優。そして相手役は帰国子女で天才と言われ、映画監督を目指す男の子。って今見たらかなり華やかな設定だったんですね。でも恋愛に関しては普通の女子中学生らしく、なかなか進展しません。華やかな芸能界と、青春の甘酸っぱさ、両方同時に味わえる作品です。

女優と監督がデキていくのって、こういうことか……。リアルな芸能界を勘ぐってしまう！
『ママレード・ボーイ』でおなじみの作者・吉住渉先生の隠れた名作。主人公の未央は、中学生ながら人気女優。映画監督を目指す一哉と出会い、恋に落ちていきます。
読者の胸をキュンとさせる恋模様やハプニングが満載なのも、さすが吉住先生のお家芸。アイドルの友達、先輩俳優、マネージャーとの人間関係や、ドラマの撮影シーンも多く、社会科見学をしているようです。

子供の時に大好きで、「ハンサムな女性になりたい」と心に決めて以来、今でもハンサムと言われるのが一番の褒め言葉です。まったく、言われませんが（涙）
物語の展開や、特に死ぬ前に一度は言われてみたい台詞たちには、芸能の仕事をしている今でも、こんなことあったらなーと憧れながら読んでいます。