｢喰う寝るふたり 住むふたり｣のレビュー・感想

同棲が長いカップルのお話。とにかくリアリティがすごい！
同棲が長いからお互いにドキドキもそこまでない、いつか結婚するんだろうけどタイミングもない、でも愛が完全に冷めたのかというとそういうわけでもなくて…アラサー同棲カップルのリアルがここにあります！
お互いきちんと相手を思いやっている描写に癒されつつ、大人の恋愛について考えさせられるマンガです。

交際10年・同棲8年のりっちゃんとのんちゃんが織りなす同棲ものがたり。
男性・女性目線それぞれの視点で日常で起きた出来事を描いていて、「あ〜、男はこういう場面こういうこと考えるのか」と勉強になる部分多々あり◎！

1話1話笑えて、とくに2巻8話のバトルキッチンは、お互いを思いやる気持ちが伝わって個人的には好きです。お皿洗いでも夕食作りでも、どれぐらい大変かは実際に経験してみないと分からないもので、それをお互い体験したり、お互いの日頃の行動に感謝しているのが伝わったり。読み進めれば読み進めるほど、ふたりのことが好きになります♪

アラサー同士で「こういうのある？」とマンガのエピソードを思い出しながら、お酒飲んだら絶対盛り上がりますよ。アラサーも楽しいもんだ！と笑い合えるキッカケにもなるほのぼのさです。

「同棲する彼女と一緒に家飲みをしよう」と思って彼が買ったのは350mlの缶ビール2本。しかしそれを見るなり彼女が放った言葉は「350ml2本買うなら500ml1本にしたら？」という冷たい一言。そうなんです。彼女は彼が“ひとりで”家飲みするために缶ビールを2本買ってきたのだと勘違いし、「むだ遣いをするな」とついイラっとしちゃったのです。
本当に些細なことだけど、長年交際を続けているとこういう小さなすれ違いは度々起こります。そんなすれ違いを、彼目線と彼女目線の2話編成で描いている作品。読み終わったあとは相手の気持ちが手に取るようにわかるはず。同時に今後の私の恋愛においても男女のすれ違いなど二度と起こらないだろう（と信じたい）。

どんなに愛し合っていたって、人間だもの…勘違いはありますよね。本当に些細なことなんだけど、長年交際を続けているとこういう小さなすれ違いは度々起こります。そんなすれ違いを、彼の視点と彼女の視点が二部構成で描かれる本作。私も一緒に暮らし始めて早7年ですが、たまにこんな小競り合いがあります。男性誌点を読む事で、確かにハッとする描写がいくつもありました。今夜からちょっと考えを改めようと思わせてくれるマンガかも…。

「アラサーの長引く同棲も悪くない」そんな風に思える『喰う寝るふたり住むふたり』。些細なことですが、長年の同棲ならではの悩みや、お互いの心情がよく分かる作品になっています。
30歳を超えると、同棲してるなら結婚はまだ！？　なんて言われてしまうことも多いと思いますが、普段はヤサ男な彼・のんちゃんが同級生に対し『うちらはうちらだから』とバッサリと言ったシーンは涙無しでは見られません。

交際10年のりつ子と修一、仲良しなのに結婚しないのには理由があるの？
一般的に、交際が長くなると婚期を逃すといわれています。２人も例に漏れず、10年目にしてけん怠期勃発か!?で、ほっこり愛情を確かめ合う２人と、やきもきゆっくり進む恋愛模様が、なんだか読んでいるこちらも幸せな気分に浸れます。
ラストまで続くほっこり幸せになれる空気感は、必見です！

「これを読めば愛が深まる！？」これは「付き合って10年、同棲生活8年目の恋人以上夫婦未満」のカップルのお話。
本作の最大の特徴は「1つのお話を男女両方の目線で描いている」という点。
例えば、女性の「今日の晩御飯何にする？」の質問に対しての男性の「何でもいいよー」というよくあるやり取り。これはそれぞれで考えていること、答えてほしいとことなどが違います。本作はこのような1つの出来事に対し、男女2つの目線で描くという斬新なスタイル。
2人のやり取りにほっこりさせられながらも、実生活に落とし込んで、相手が何を求めているのか、という「想像力」についても考えさせられる良作。
恋人の有無にかかわらず、多くの方に読んでいただきたい作品です。

「女性側からみると、彼氏ってこんなにダメダメなのか…」そんなふうに、男性読者は彼女側の気持ちを、女性読者は彼氏側の気持ちを知ることができる作品。
交際10年、同棲生活8年目を迎えた町田りつ子と野々山修一は恋人以上だけど、夫婦未満の、30歳直前カップル。そんなふたりに起こる日常的なエピソードを、町田さんと野々山さんふたりの両視点から描かれているんですが、男女の思い違いってすさまじい…。
恋愛って難しいなあ、と思いつつも、ふたりのほのぼのな関係性に憧れてしまう、そんなやわらかい雰囲気の世界観がいい。