｢鋼の錬金術師｣のレビュー・感想

錬金術が存在する世界を舞台としたダークファンタジー。
兄と弟が母親生き返らせようとして錬金術における最大の禁忌『人体錬成』したら予定通りの錬金術失敗、兄は左脚を、弟は自らの身体全てを失ってしまうという物語の始まり。
自分の子どもの読書感想文にしても良い位、愛すべき作品でございます。全27巻完結しててコレほどまでに最終回までの伏線回収が秀逸で最終回でのまとまり方が個人的には人生で一番良かった作品です。

鋼の錬金術師を読んできて感じた事…これ、読めば読むほど終わりが見えない印象をずっと抱えていたんです。
個人的に終わりが無いものを読むのが非常にストレスで、一時期読まなくなった時期があったほど、でもついに終わったと耳にし、読んでみたんですが、ホントにさわやかというか、心地の良いハッピーエンドで終わってくれました。
伏線もいい感じに回収され、終わったときに思わず息がこぼれて、なんだかホントに良かったなって思える作品でした。

何回読んでも面白くて、飽きたためしがない鋼の錬金術師は、少年漫画の傑作だと言えるでしょう！
主人公・エドの大人のようで、年相応の無鉄砲さや考えの甘さが抜けきれていないという点も魅力の1つです。
兄弟で身体を取り戻すというシリアスな話の中で冴え渡る、荒川弘先生のギャグがたまりません。ラストはハッピーエンドなので、安心して読める作品です。