シリーズのレビュー

「ダークネス」のレビュー・感想

ダークネス
全4巻|完結
作者:
5.0
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公式レビュー

まんがグリム童話編集部:担当Y
出版社・書店員
生まれながらにして男をとりこにする妖艶さを持った緋紗(ひさ)が、戦後の闇社会で逞しく艶やかに生き抜いていくお話です。
戦争で日本が貧しかった時代、緋紗は親類夫婦の家に身を寄せますが、そこで叔父に犯され逃げ出した先では高級娼館の主に犯され、最終的にはRAA(米軍相手の日本人娼婦)となります。
だまされてRAAに連れてこられた女性が身売りを強制される描写など、虐げられ度は高い作品です。
また、戦後の日本の状況や闇社会について詳細に描かれているので、それほど大昔のことでもないのにこんな悲惨な時代があったのかとリアルに感じられる点で「現代に生きていきてよかった」と強く感じます。
現在『まんがグリム童話』で「新・ダークネス」不定期好評連載中!

みんなのレビュー

モモさん
5.0

素晴らしい

引き込まれる作品です。絵もストーリーも素晴らしいです。読めば読むほど深みの増す作品です。
2022/03/24
REI
5.0

周りに流されない強さ

この話は、美と身体を武器にして道を切り拓き生きる話なので、「身体を武器に」というだけで、毛嫌いする人も多いかもしれません。
しかし、手段がどうであれ(というか、そうする他なかった)強みを活かし、周りに流されず堕ちず責任転嫁せず、自己責任で強く生き抜いてゆく緋沙の姿をぜひ最後まで見てほしいです。

そもそも幼少期から母に命じられ男性の相手をさせられ、戦時中に家も食べる物も着る物もなく、女性独りで生きていくには身体を売るしかなく、私だったらそんな状況で果たしてまともな精神でいられるか、、、

RAAで首吊り自害した人や、荒まないとやっていられなかったけいこさんやヒロポンに現実逃避を求める人など、そんな女性達の方が現実的に多かったでしょうね。
これが戦後の日本でつい数十年前まで行なわれていたことなんですね。

エッチのシーンがやたら多いので、最初の方はただのエッチな漫画と思うかもしれませんが、こんな時代だからこそ同じ女性達をどうにか救いたいと思う強さ、優しさ、行動力、そして私たちの知らない教科書で教えてくれないことについてなど学べるものがたくさんある作品でした。

2020/06/16
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全4巻|完結