｢宇宙兄弟｣のレビュー・感想

宇宙飛行士になった弟と、宇宙飛行士になることをいつしか諦めてしまった兄の物語。
大人になってから頑張ること、努力することの魅力が存分に詰まったこの作品は、とにかく名シーン・名言が多い！
子供の時のように無邪気に「欲しいものはほしい」と言えていた大事な気持ちを思い出させてくれます。心に刺さる…。

夢は夢と早々に宇宙飛行士への夢を諦め無難な人生を送っていた堅実で繊細な兄（主人公）と、誰に馬鹿にされようとも目標に向かって一直線に進み宇宙飛行士の夢を叶えた気概溢れる弟が、それぞれの挫折や苦難を乗り越え、共に宇宙を目指すというストーリー。
優秀な弟に対するコンプレックスと戦いながらも弟にだけは負けられないと兄貴の意地を見せる兄と、周りの評価がどうであれ兄に一目置きまっすぐに信頼している弟の、互いに高め合う兄弟の絆にもぐっとくる。
夢溢れる子どもにも、夢見ることをやめてしまった大人にも読んでほしい名作。
個人的に今まで読んだマンガの中で一番大好きな作品です。

宇宙飛行士を目指す兄弟の話。
「宇宙を目指す」「宇宙飛行士を目指す」なんて、途方もない夢のような気がします。
私のまわりには、そんな叶いそうにない夢を語る人はあまりいません。口に出して言わないだけで、もしかして密かに巨大な夢を抱えている人はいるかもしれませんが。
叶う確率が低い夢を語るのは恥ずかしいという風潮がある中で、このマンガでは、臆面もなく壮大な夢を語り、実現していきます。
それはマンガだからできることで、現実はそんなに甘くないというのはその通りでしょう。
でもだからこそ、マンガでだけは、壮大な夢が見たいと思うんです。

魅力的な登場人物が織りなす人間ドラマをみている気にさせられます。。
主役と脇役のバランスといい読めば必ず元気が出るマンガはなかなかありません。本気の失敗には価値があるという台詞も今ならわかる気がしてます。マンガとともに宇宙の夢が見れて、昔見てた自分の夢を思い出すことができ、なんともワクワクさせるのです。
最近火星の動画もアップされ地球以外の旅行も死ぬまでにできるんでは？とちょっと胸ときめかせてます。

「グーみたいな奴がいて チョキみたいな奴もいて パーみたいな奴もいる。誰が一番強いか答えを知ってる奴はいるか？」
サラリーマンをやめて子供の頃に夢見ていた宇宙飛行士をもう一度目指す物語だけに、前向きになれる名言が散らばっております。元気をチャージしたい時必見マンガです。