｢帝一の國｣のレビュー・感想

生徒会長の座をゲットするために全身全霊をかける高校生の物語。
そういえば、うちの高校の生徒会長は、誰も立候補者がいなくて、何回も募集をかけて、やっと一人立候補したんだったなあ、ということを思い出しました。生徒会長ってそんなやりたがるポジションではないですよね普通は。
帝一はマジで、全力で生徒会長の座を狙ってきます。そのマジさが笑えます。

いやいやいや、たかが生徒会長になるだけで、なんなんでしょうかこの熱量は！ 権力争いや、裏切り行為など、実際の選挙さながらの白熱っぷりです。
それにしても、こんなにギャグ要素が高く、笑えるお話なのに、時々ちょっと泣かされるシーンもあったりして、なんてエンタメとして完成度が高いマンガなのでしょうか！素晴らしい！

マニアックな読者ばかりかと思ったら、実は相当市民権を得ている人気マンガですね。
わたくしも最初、画力が迫力あり過ぎるため共感できかねるのでは？と思っていましたが杞憂に終わりました。未来の総理大臣の座を巡り争う高校が舞台なのですが、この学校で生徒会長になることは、将来を約束され内閣入りまでもが確約されるというギャグ派閥バトルマンガです。
マンガで読むもよし映画でみるもよし。ちなみにわたしは絶対マンガ派ですけどね。

超名門校で生徒会長、そして未来の総理大臣の座を手に入れるため、主人公、赤場帝一が奮闘する物語。実写で映画化もされました。
もうこれは正に、キングオブシュール。生徒会長になる為あの手この手を使って周りを蹴落とし蹴落とされ、でもその方法や言動がどこか抜けていて滑稽で、それすら通り越して思わず爆笑してしまう程の愛すべきおバカたち。
本人たちは大真面目にやっているんですが、絵の迫力とセリフの間抜けさのギャップが、一度ツボに入ったらもう虜。何度でも読み返したくなる作品です。