｢運命っていうな！｣のレビュー・感想

2021年に読んだ1000冊以上のBL作品の中で、篠塚さんのこのお話が1番心に刺さりました！
繊細な心理描写で紡がれるストーリーも、それに反比例するように力強く表現されるエロも両方素晴らしかったです！

お試しでも読める冒頭のセックスシーンが少しでも性癖に刺さる人は読み進めて間違いないです！

さっき会ったばかりのほとんど知らない人と、お酒の勢いで気づいたらセックスしていたのにも関わらず、意識を取り戻した時受けのヒロ君は、攻めのケヴィンにめちゃくちゃぎゅっと抱きついている、、、、、、、よくないですか⁈私は悶えました！！

ヒロ君そんなことするような子じゃないんですよ(多分)！しかもノンケなのに、めちゃくちゃ激しいセックスで感じてるし。でも彼のがっちりとした筋肉質の体にはその衝撃を吸収するリアリティがあります！

偶然から始まった2人の関係。
運命を探しているヒロ君にとっては、理想とは程遠かったかもしれないけれど、恋が始まっていく時って案外こういう流れだったりしますよね。
偶然を運命にするのはその人たちの努力次第なんだなと思わずにはいられませんでした。

そしてケヴィンには前提としてヒロくんに対するリスペクトがあるのが彼のセリフ、行動からいつも伝わってくるところも好感が持てて良かったです。

ヒロ君は苦労して育ってグレたりしながらも、その心根の優しさは野に咲く花のよう。ケヴィンには育ちのいい人特有の品の良さを感じる。一見全然違う世界にいるような2人なのにまとう空気感がどこか似ているのも素敵でした。
2人は深いところでつながっているんだなと。

Twitterの落書きから始まり、同人誌を経て電子書籍化されたという今作品。篠塚さんのpixivでは、完結後の2人のエピソードがいくつか読めますので、ぜひそちらも見てほしいです！どれも良かったです！

篠塚さんのどエロ画力は、極力修正なしでこそ本領発揮だと思うので、気になる方は紙版同人誌・ダウンロード版同人誌もチェックしてみてください。

続編も期待しています！！！
寂しがりやで可愛いヒロ君を、めちゃくちゃ甘やかしてあげてください！