もう少し現実的な展開や描写をするべきでは
親の再婚により兄弟となった主人公たちが一緒に暮らしていく中で互いに絆を深め合う…というのはいいとして…
春休みに再婚してそれから数ヶ月も経たないうちに父親が転勤になる(しかも近隣府県ではなく北海道)って普通の会社であるのだろうか?
何月という明記はないが2巻で高校の試験が出てくるので少なくとも1学期中であり一般的な人事異動の時期ではなく、当然再婚の件も人事に報告しているはず(扶養家族が増える為)なのに結婚したばかりの社員に急にこんな異動の事例を出すってよほどのブラックか社内での父親がそういうターゲットとされていたのでは?と思ってしまう。
またこれよりもあり得ないのが母親がこれを聞いて子供達の前で夫と離れたくない!などと言うこと…
新婚とはいえ仮にも高2の娘がいる年齢の人が言うこと…?
母親の言動を見ていると全く母親としての自覚がないように感じる。
糸と2人の頃は1人で養わなければならないので仕事に明け暮れ家事を糸に任せっきりだったというのは分かるけれど、再婚後も仕事に行く描写はあるが家事(+弟たちの世話)は全部糸任せ(朝食も自分達の弁当も糸に作らせている)で再婚したということは父親の連れ子4人の母親にもなるのにそっちの子供たちにも母親らしいことをする描写は皆無。
結局母親は父親の単身赴任に付いていくことになるが、ということは仕事を辞めている訳で2週間やそこらで辞められる仕事ならば再婚を機に専業主婦という道でも良かったのでは?
これによって子供だけでの生活が始まる訳だが、高校生だけならともかく小3の息子までいるのに現実的にあり得ないのでは?
高校生でもそうだが学校から保護者への連絡やトラブル等あった場合の対応は誰がするのか?
誰か親戚なり代理の保護者を立てている描写もなく、親に連絡がいったとしても北海道からでは何も出来ない訳で本人の意思とは関係なく結果的に糸に全部押し付けられる事態になることを容認しているということになる。
2巻で糸が試験で全科目赤点取ったり、小3の末っ子が赤ちゃん返りしているのを慰めるのも本来は母親の役目では?
高校生である以上本分である勉強をしなければならない中で家事も弟の世話もさせるというのは子供に甘え過ぎでは?
創作物なのである程度フィクションとして流せるが、あまりに現実とかけ離れたような作者の都合のいいような展開はどうかと思う。