｢愛人・失格 ～嘘をもう一つだけ～【電子単行本】｣のレビュー・感想

絵も綺麗だし、
揺れる女心を丁寧に描いていて好感です。

奥手の堅物メガネ女子が、上司が気になるってだけで急にイメチェンして色気ムンムンになり人格や口調まで変わってイケ散らかし、攻めまくる...って、そんなわけないでしょう。絵もイマイチで、とくに動揺して目まん丸からにまつ毛バサバサ戦闘モードになるときの顔の振り幅がおかしい。表情の描き分け通り越して別人。重いテーマなのに人の心の機微無視、雑なプロットに雑なセリフでご都合主義に話が進む。この展開に共感できる人が果たしているのでしょうか。

不倫は不倫。どんな理由があってもヒロインも相手役も美しさを感じない。特にヒロイン。イイ大人が、何をしても何があっても、眉毛を下げてウルウルのお目目で頬染めてフルフルしていれば許される、それを可愛いって思うのは、ごく一部の好事家、バカな男だけだと思う。