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「彼の香りと私の匂い【おまけ描き下ろし付き】」のレビュー・感想

彼の香りと私の匂い【おまけ描き下ろし付き】
既刊11巻
4.3
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みんなのレビュー

kt
3.0

因果応報

主人公、みどりの性格が今までの漫画にはあまりないタイプで面白いです。
仕事のできる、男前女子。こんな同僚いたら頼もしくて仕方ないのに、どこか不器用なのかな、導入はオフィスの女性の働き方事情など、テンポよくストーリーが進みます。
みどりは匂いフェチ、大好きだった学生時代からの憧れ、先輩黒木と結ばれますが、同期の白川のことも気になって、白川とは一度気持ちを通わせ合い、ベッドを共にしますが、未遂に終わったのでした。
その後きっと心底では白川のことが好きなみどりですが、黒木への愛着の方を優先し、白川のことは振り続けます。
そんなところも潔い主人公でますます好感がもてます。
黒木先輩と結婚、みどりは会社を辞め、単身関西で就職。白川と運命の再会を果たします。
一方、みどりからの愛に飢える黒木はみどりそっくりな派遣員の香と不倫関係を続け、自宅へ引き込んでみどりの服を着せ行為中の現場までみどりにバレてしまいます。ゲス〜笑
でもみどりの性格上、ゲス不倫現場を見ても、浮気こそしなかったものの自分の思い人は実は黒木ではなく白川であったと気づき、愛を欺いていた自分への因果応報とまで考えつつ離婚問題へと発展するのですが、黒木は別れたくない、と縋ります。
強がってはいてもやはり傷ついたみどりは白川と初めて素直に思いを告白し合い、長年の思いを実らせます。
ここまで長いよ、何年拗らせるんだよ、と読者も感無量の思い。
黒木の不倫相手、香がみどりと白川の関係に気づき、黒木はこれをネタになんとかみどりとよりを戻したい、と作戦を練っている、というのが最新話です。
ざっとあらすじを思い出すまま書きましたが、読み物としてテンポがいいので飽きることなく読めます。
みどりはとても興味深いキャラクターで、この先どうするのか、見続けたいです。
黒木と浮気相手の香をくっつけるとしたら香の人物像を深掘りして読者からの同情を引くように仕向けるかもしれませんが、そんなことはしないでほしい、とことんゲス女にしてもらい、そんな女に手を出した黒木の成れの果てを描いてほしい、と思ったりします、
いや、黒木先輩可愛くて好きですけどね、笑。でも白川がいいです。
みどりももうちょっと素直になってほしい。意地の張り合いはもう終わったのであと少し?であろうラストまでうんといいストーリーを期待してます。
2021/11/29
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シリーズ情報

既刊11巻