マゾヒスト
設定は中華風の帝国で、ミステリー風味もあります。花街で薬師と働いている主人公は、人攫いに遭い売られ後宮の下女として働くことになり、目立たぬよう年季が明けるのを待つことにします。
彼女はその身をもって毒を試し、毒の効きを確認するのですが、その様子は快楽と酷似するマゾヒスト的でもあります。そんな彼女は却って後宮で目立ち注目され、宮で起こる事件をも薬師の疑問を切っ掛けとし解決していきます。
注目するのは薬師としての毒や調合、その動向です。チョコレートの再現は前のめりで読みました。生薬は、鉱物、菌類、動物由来の成分も含むので、そういった視点からも何処で何を発見するのか、どう試していくのかも見届けたいと思っています。