かけがえのない時代
本当に本当にすごくすご〜く良かったです。
主人公が男子目線というところが少女漫画でも甘くなりすぎなくて、読書後の感想はあま〜い、けれどスッキリした後味です。
主人公の英二は幼馴染の泉を好きだったけれど、中学時代から新しくできた友達の直彦に先に告白をされて、想いを伝えられないまま初恋をひきずった高校生となり、前半はそんな拗れた感情をいつも押さえて友達として無理して楽しく振る舞う英二が見ていてとても切ないです。
けれど直彦のことを好きになった小春が登場してから、英二も自分の想いに向き合わなくてはこれ以上進めない、と気づき・・・。
この小春がモブキャラかと思いきや、実はこちらもかなり拗らせた女子。でも意外と多くが共感できるところを持ったタイプだったりするんじゃないかな?
彼氏の行動を先読みして気まづくならないように、ということばかり考えてしまっている。付き合うために付き合う、という思春期にありがちな行動にはまってしまった女子。
とうとう元彼に「疲れた。」と自分の心情を思わず吐き出すところは胸が痛くなりました。
(余談ですが、小春は可愛いので笑顔も魅力的なんですが、無理して笑ってる、コレ本当の笑顔じゃないな、ってところが絵で伝わってくるところにこの作家さんの絵力を感じました。)
でも英二の前では知らないうちに、素の自分になっている、そんな関係性が実は居心地良かったりするんですね。
二人が無事お互いの気持ちを確かめ合ってからはニヤニヤが止まりません。
この瞬間を大事に生きていくのが若者の特権ですから。
ということで、かけがえのない時代を一緒に楽しませていただきました。
15%オフキャンペーンで全巻購読させていただきました。ありがとうございました。
個人的に太一が大好きです。
大学生時代やその先も見てみたいな〜。みんながどんな大人になっていくか、妄想が止まりません。