画力で殴る、鬼才ヒメミコ先生衝撃のデビュー作品です。
「画力で殴る」の強烈な文言とともに登場したヒメミコ先生衝撃のデビュー作品です。
その触れ込み通りの圧倒的な画力、表現力はもちろん、映像作品を思わせる画面構成が独特で異質な雰囲気を一層際立たせます。
よく練られている台詞たちは、慎重に言葉を選んでおられるのだろうと感じます。矛盾がないので読んでいてストレスもありません。
キャラクターたちのバックボーンが重めなので、ハードな読後感かと思いきや、ところどころに挟まれるコミカルなシーンが気持ちを明るい方へと連れて行ってくれます。
そして、なんといっても、主人公の戸純椿君がとにかく格好良い!!!!!
本当に格好良い!!!!!
見た目はもちろん、長身で喧嘩がめちゃくちゃ強い、それをひけらかさず、人助けか自分が絡まれた時のみ使用する姿勢。勘当されているので一人暮らしなのですが、超デカいのに狭い四畳半で慎ましやかに暮らしています。自炊してるしお部屋は綺麗に整えられていて、お布団もちゃんと上げ下ろししてるし、靴は靴箱に入れてるし。ご実家はお金持ちで、育ちの良さが端々に見られるところも大変良い。
お相手の幽霊、勇樹兜君は超絶美少年幽霊です。明るくて前向きな良い子で、椿君の強さに惚れて憑いてきてから、孤独な椿君へ常に寄り添い励まし、時には椿君のことで椿君よりも怒ったりして、椿君が渇望していた理想的なパートナーとなっていきます。二人の心の交流が温かくて微笑ましくて尊くて良いです。
シリアスなシーンとコミカルなシーンがジェットコースターのように織り交ぜられていて、読みながら一喜一憂するのがまた楽しいです。
受が幽霊なので物理的なふれあいはありません。エロ要素はないのですが、本当に面白く魅力的な漫画です。
サブキャラのイビツ君、彩君も美しく個性的で、今後の展開が本当に楽しみな漫画です。