OZ 完全収録版（４）

機械と人間の境はどこにあるのか、という問いに向き合いつつ、各登場人物が世界の平和の形を模索していきます。
最後、19があまりに人間的過ぎて、切なくなりますが、深い余韻の残る素敵な作品です

樹先生の作品の凄さは、数年たって読んでも古さを感じない凄さはどの作品にも共通するパワーともいえると思います。絵柄を見れば数年たっているな…と年数を感じる部分はあっても、ストーリーと世界観のつくりがきっちりしていて読みごたえあり。どのタイプの話でも読みだすとつかまって読んでしまう凄さは、樹ワールドの面白さ。そしてどの作品にも古さを感じない分、「ＯＺ」では西暦が入っていて、この完全版では樹先生のコメント入りな分、世界の動きの方がとんでもないと気付いてみたり。「ＯＺ］の世界と、今の近未来。どちらが世界が混沌としているかと想像すると、「現実はマンガ（小説）よりも奇なり」

絵も綺麗で、ムトーが魅力的。脇を固めるキャラもいいです！
少女漫画？と疑問がわきますが
私が読んだ漫画でもトップクラスで好きです。

この作者の作品はどれも
目を奪われるほど艶のあるキャラが魅力の一つですが、
それ以上に少女漫画とは思えぬほどしっかりした背景設定や
シナリオが肝だと思ってます。

当時このお話に夢中になり過ぎて困ったぐらいです。
硝煙の香りが似合うタフガイと
無鉄砲な少女や壊れかけの人形とのやりとりに
毎回読むたびにボロボロ泣いてしまいます。

読み終わる頃には
軍曹がすごいイケメンに見えてるはず。