実話だからこそのリアリティを堪能できるマンガランキング

酔うと化け物になる父がつらい
カルト村で生まれました。
うちの母ってヘンですか?

「事実は小説よりも奇なり」。ことわざにもある通り、ノンフィクションだから表現できる描写はあるものです。
時には読むのがつらくなる作品もありますが、作者がその経験を乗り越えられたから描けるのだと思うと勇気づけられる。そんなマンガ達を紹介します。

酔うと化け物になる父がつらい菊池真理子

普段は大人しいのに、お酒を飲むと豹変するアルコール中毒症の作者の父。母は現実から逃げるように新興宗教にのめり込み、やがて命を絶ってしまう。
周りに守ってくれる大人もいなく、父を嫌いになりたくないのに嫌ってしまう作者の心の葛藤が読んでいて苦しい。読むのがつらいのに、つい読み進めてしまいます。

カルト村で生まれました。高田かや

両親の影響で、生まれてから19歳まで”カルト村”で過ごしていた作者が当時を振り返る形で描いたコミックエッセイ。
親から離れて子どもだけで共同生活し、毎朝5時半に起きて労働する日々を送っていた作者。小学生の頃の作者が空腹のあまり通学路の雑草や木の実を食べたり、歯磨き粉を食べたりする姿が印象的です。
ジャッジよりも、作者が体験したことを知って受け止めたいと思わせる作品です。

うちの母ってヘンですか?田房永子

『母がしんどい』で母の束縛や管理などのゆがんだ愛情をを描き、「毒親」という言葉を世間に浸透させた作者。今作では、毒親を持つ人への取材をベースに描かれています。
娘を「生ゴミ」呼ばわりする母や弱っている娘を攻め立てる母など、強烈なエピソードを多数収録。
苦しみながらも現在の平穏な日々を勝ち取った先輩たちの経験談が、同じような悩みを持つ人たちの救いになるはずです。

ママ友のオキテ。又野尚

「ママ友」といっても性格も立場もさまざま。ママ友が発した一言に唖然としたり、ランチの値段や持ち物で互いの趣味やお財布事情を伺ったりする様子が四コマで描かれています。
ギャグ目線ではあるものの、作者のママ友チェックの細かさにおそろしさも感じてしまうほど。この作品に関しては、フィクションであってほしいと思ってしまいます。