私は今、激しい後悔の念に襲われています。というのも私はこの世で“ホラー”と名のつくものが一番苦手なのです。
自分でもなぜ、このレビューを書こうと思ったのかよくわかりません。でも私のような怖がりの人間ですら、怖い物見たさで見たくなる……。それこそホラーマンガが持つ最大の魅力なのではないでしょうか。
初めて『カラダ探し』を読んだあの日から、私の悪夢は始まりました。だってね、夢の中で赤い人(作中に出てくる幽霊)がずっと私を追い回してくるのですよ。
マジでふざけんなと思いましたよ。でもストーリーがこれまためちゃくちゃおもしろいから、読むのが止められないんですよ。
そんなお化け嫌いの私にここまでの中毒性を与えるホラーマンガは、おそらく後にも先にもこの『カラダ探し』だけだと思います。
今から20数年前、当時小学生だった私に恐怖というトラウマを植えつけた『ゴーストハント』。とはいえ、大人になった今なら少女マンガのホラーくらい軽い気持ちで読めるはず。そう信じ、久々に読み返してみたのですが……。いや、めちゃめちゃ怖いやんけ!(泣)
でもよくよく考えると、年月がたっても怖い(おもしろい)と思える作品ってかなり貴重! 少女マンガもホラーも大好きな女性には、まさに打ってつけの名作です。
押切蓮介先生渾身のホラーマンガ『サユリ』。何と言えば良いのでしょう……確かに怖いのです。実際、読み終えてから数日は夜中にひとりでトイレに行けず、愛犬に連れションを付き合ってもらっていました。(すまん、愛犬)
でもそれ以上に泣けるのです。怖くて泣けるのではなく、悔しさや感動で泣ける。人間の汚い部分に腹が立つと同時に勇気をもらえる言葉に救われる。そんな押切先生らしさが満載の一冊です。
ホラーが苦手な私でも、少女マンガのホラーであればきっと読めるはず。そう思い手にしたのが『絶叫学級』。だってこんな愛らしい少女が表紙に描かれた作品ですよ。これで怖いとか絶対にありえ……はい、トラウマになること決定!
……と、私の期待を見事に良い意味で裏切ったこちらの作品。表紙からは想像できない怖さが味わえるのはもちろん、1話完結の短編で構成されているので毎回違った恐怖を楽しむことができますよ。