【短編】この1冊でお腹いっぱいに。あの有名マンガ家が描く傑作短編集TOP5

スピカ ~羽海野チカ初期短編集~
WANTED! 尾田栄一郎短編集
なないろ胞子: 日暮キノコ短編集

以前、マンガ好きの知り合いが言っていた。「漫画家の真の実力は短編集を読めばわかる」と。
まあ、そんな自称マンガ評論家の一般人の戯言はさておき、確かに有名漫画家さんの短編作品の中には「なぜこれを連載化しないのだろう」と不思議に思うほど面白い作品があります。今回はそんな傑作短編集をご紹介します。

スピカ ~羽海野チカ初期短編集~羽海野チカ

『ハチミツとクローバー』『3月のライオン』を始めとした数々の代表作で知られる、羽海野チカ先生の短編集『スピカ』。もうさすがとしか言えません! これこそ、THE羽海野ワールドですよ! 奥さん!
一つひとつの短編作の中に、これでもかというほど散りばめられた心を揺さぶる言葉の数々。そして物語の節々から伝わる温かさ。読了後は私たちが少女だった時代に置き忘れてきた、“大切な何か”を思い出させてくれます。

WANTED! 尾田栄一郎短編集尾田栄一郎

突然ですが、外国の方とコミュニケーションを取るために一番必要な言葉って何だと思いますか? Hello? Thank you? いいえ、『ONE PIECE』です。(※私個人調べ)
そんな全世界共通言語と言っても過言ではないほど、世界的ヒットを誇るマンガの生みの親である尾田栄一郎先生の短編集『WANTED!』。「やはり尾田先生は昔から天才だった」という当たり前の事実を改めて思い知らされます。

なないろ胞子: 日暮キノコ短編集日暮キノコ

本作品内で作者の日暮先生が「自由に描いていいと言われると、非現実的なお話を描きたくなる性分」とおっしゃっている通り、非現実的なファンタジー要素がたくさん詰まった短編集となっています……が!
キャラクターの心理描写はとにかくリアル。思わずその心境に毎作ごと感情移入してしまいます。
そして巻末には何と『喰う寝るふたり 住むふたり』の特別編まで収録! まさにこの1冊でお腹いっぱいになってしまう短編集です。

藤村真理 恋愛女子短編集藤村真理

『きょうは会社休みます。』の作者である藤村真理先生の『恋愛女子短編集』。その名の通り、恋愛女子をテーマにした作品となっているのですが、これまた主人公が一癖も二癖もある女性ばかり。
それなのになぜか彼女たちに心から感情移入し、読了後にはひと昔前の恋愛のほろ苦さを思い出してしまう。
そんな恋する女性の心境がこれでもかというほどリアルに描かれた作品で、あなたも過去の甘酸っぱさを思い出してみませんか?

鏡が来た 高橋留美子短編集高橋留美子

ページをめくった瞬間に思わず「ただいま!」と叫びたくなってしまう。それほどマンガ好きにとって偉大な存在であり、私たちにマンガのおもしろさを教えてくれた高橋留美子先生。
そんな彼女の短編集『鏡が来た』は初めてマンガを手に取ったときのドキドキやワクワクを鮮明に思い出させてくれる作品が盛りだくさんの一冊です。
きっと読み終えた後、誰もがこう思うことでしょう。やっぱりマンガって最高におもしろい、と。