「禁断の恋」と称されることもある教師との恋愛。物ごとをよく知っていて、同級生よりも余裕が感じられる大人の男性は、やはり魅力的です。他の生徒にバレないように手紙を渡したり、誰もいない教室でこっそり待ち合わせたり。「自分が先生と恋愛したら……」という妄想も楽しめるマンガたちを紹介します。
愛想もなく、何を考えているのかわからない高校教師の伊藤。生徒からの人望が厚いタイプではないものの、響はなぜか気になってしまう。駆け引きが通用しないほど素直な心を持つ響に伊藤も惹かれていくが……。
ストーリーが進むにつれて二人の間を隔てるできごとが次から次へと起こり、その都度ふりまわされる響にじれったさを感じます。とはいえ、人を本気で好きになると、つい臆病になってしまうものなのかも? 響とは対照的なのが、色気のある女教師の中島。読むときの年齢によって、感情移入する登場人物も変わってくるかもしれません。
アパートのお隣さんで、自分が通う高校の教師・新ちゃんに惹かれていく花。母子家庭で子どものような母親を支えるしっかり者の花が、新ちゃんには弱い自分を見せられます。
恋する相手に真っ直ぐに向き合っていく花の姿はただただ眩しく、新ちゃんでなくても心を動かされていまいそう。本心を隠しながらも、花だけに書いていた住所変更のハガキや保健室で渡すメモなど、花の心を一喜一憂させる新ちゃんの行動に「ずるい!」と思いながらもキュンとさせられます。
主人公・美幹の憧れは「先生」ではあるものの若い教師ではなく、孫もいる年齢の大学教授です。
髪はボサボサで小鳥に餌をあげることを日課にしている鳥野教授。美幹がどんなにアプローチをしても目を合わそうとせず、女性とは一定の距離を保ちます。理由は、「妻が悲しむから」。亡き妻を想い続ける教授とそんな教授だから好きになった美幹。不器用な大人同士の切ない恋愛に胸を締め付けられます。
いつも頭はボサボサ、ちょっと天然な塩田先生と一途に先生を想う雨井ちゃんは恋人同士。
先生の頭についたゴミを取ろうと髪を束でつかんで引っこ抜こうとするなど、時に過剰な雨井ちゃんの行動。一方、頬を赤らめて「好き」というかわいらしさとのアンバランスさがなんともいえません。先生と生徒の恋愛では、親切な友人が登場することが多いですが、二人の恋愛に第三者はほとんど登場しません。二人のほのぼのとしたやりとりは、子犬同士のじゃれ合いをみているようでなんとも微笑ましいです。