レビュー記事

「現代に生きていてよかった!」虐げられる女たち~遊郭、身売り哀史~

  • 声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~
  • ダークネス
  • まんがグリム童話 吉原悪の華
  • まんがグリム童話 タブーの昭和虐待事件~闇に売られた女たち~
  • まんがグリム童話 纏足遊女~チャイニーズ・シンデレラ~
現在では想像もできないぐらい、女性というものが虐げられていた時代がありました。
今でも理不尽なことがあった場合、これらのマンガを読んで負けない気持ちを高めましょう!
  • 下層遊郭で身を売る主人公チヌは決して美人でもブスでもない十人並みの容姿で、頭がいいというわけでもないのですがなぜか彼女がいるだけで周囲が明るくなるような愛されキャラ。
    持ち前の愛され力で、トップクラスの遊郭「東陽楼」のナンバー2になります。
    遊女が自害したり堕胎したりと残酷な出来事が巻き起こるのですが、チヌがまったくすれていない「普通の子」であるため強烈な虐げられ度はそれほど感じません。
    が、そんな普通の子も身を売ることが「普通」であった時代というのがむしろリアルな残酷さで現代に生きていてよかった!と感じる部分は多いかと思います。
    声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~
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  • 生まれながらにして男をとりこにする妖艶さを持った緋紗(ひさ)が、戦後の闇社会で逞しく艶やかに生き抜いていくお話です。
    戦争で日本が貧しかった時代、緋紗は親類夫婦の家に身を寄せますが、そこで叔父に犯され逃げ出した先では高級娼館の主に犯され、最終的にはRAA(米軍相手の日本人娼婦)となります。
    だまされてRAAに連れてこられた女性が身売りを強制される描写など、虐げられ度は高い作品です。
    また、戦後の日本の状況や闇社会について詳細に描かれているので、それほど大昔のことでもないのにこんな悲惨な時代があったのかとリアルに感じられる点で「現代に生きていきてよかった」と強く感じます。
    現在『まんがグリム童話』で「新・ダークネス」不定期好評連載中!
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  • 明治の女学生の定番、袴姿で登場する主人公の七緒は、一見すればごく普通の裕福な家の令嬢。しかし彼女は遊郭「若竹楼」の娘で、母親は身ひとつで遊郭の女将に成り上がったやり手娼妓です。
    この母親は、目的のためなら手段を選ばず自分の旦那(後見人)である好色オヤジの黒崎に七緒を抱かせようとします。
    主に肉体的に虐げられている他作のヒロインに比べ、実の母親に身売りを強要されているところがこの作品のポイントで1話目から怒涛の展開が待ち受けています。
    現在『怖い童話』で「吉原 花魁令嬢」好評連載中!
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  • 昭和日本の残虐事件や風習をテーマにした官能的な作品を何作も読みたい方におすすめの短編集です。
    口減らしのために強制的に堕胎させられる妊婦、奉公先での淫らな性奉仕など女性の虐げられ度と、現代に生きていてよかったと思うレベルはダントツ1位の作品群。
    悲惨な境遇にあっても親や子を守るため健気に生きる主人公たちの姿は必見です。
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  • 可愛らしい絵柄ですが、虐げられ度はかなり高い作品です。
    主人公の美少女・梅窓(ばいそう)は幼いころ遊郭に売られ、金呂光(きんりょこう)という愛蓮家(あいれんか)の変態オヤジに目をつけられ、さんざん凌辱されます。
    愛蓮家とは纏足マニアのことで、纏足とは幼いころに足の指を内側に折りたたんで強制的に小足にする中国の風習です。
    纏足だけでもかなり残酷で痛そうなのですが、その纏足を使って性奉仕させられるシーンは「うわあエグいな」とゾッとすること必至。
    ロマンス要素もありますが、金呂光のキャラが強いため虐げられ度が高いと感じる作品です。
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まんがグリム童話編集部:担当Y
出版社・書店員
ネタ探しに死角なしをモットーに『まんがグリム童話』で活かせそうなギョーテン事件や実在人物を常に探究し新鮮な作品をお届けできるように努めています^^

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