奇妙な読後感。ジャンル分け不能だけど面白いマンガランキング

それでも町は廻っている
誰も寝てはならぬ
Heaven?〔新装版〕

人によってそれぞれ好みがあるでしょうが、「奇妙な読後感」というキーワードに惹かれたあなた! あなたのために用意されたマンガがここにあります! 
フツーのマンガ(失礼!)を読み飽きたあなたに贈るちょっとマニアックな珠玉の面白マンガを紹介します。

それでも町は廻っている石黒正数

女子高生が主人公で、メイド喫茶で働いている……というと萌え系マンガかと思ってしまうのですが、なんとこのマンガ、ミステリーなんです! 
丸子町商店街を舞台にした「ご近所ほのぼの日常マンガ」の設定なのですが、作者がかなりのSF&ミステリーマニアらしく、論理トリックや叙述トリックありのストーリーはかなりの本格派。
ミステリーファンなら、ぜひご一読を。

誰も寝てはならぬサライネス

私が40歳になって一番ビックリしたことは、全然オトナになっていないってこと。40代といえばイイカゲン中年もいいトコなのに……
なんて落ち込みそうになりますが、ちょっと待て。このマンガに登場する主要キャラたちはみんな50歳越えてるゾ! 
赤坂のデザイン事務所でデザイナーなんぞをやっているが、全然オトナじゃない! なんだ、それでイイのか……。(イイわきゃないがナ! ←なぜか関西弁なのは読めばわかります)

Heaven?〔新装版〕佐々木倫子

佐々木倫子先生といえば『動物のお医者さん』ですが、「花とゆめ」デビュー当時からの愛読者である私にとってのオススメはコレ! 
フレンチレストランを舞台に奇妙なオーナーとスタッフたちによるドタバタ細腕繁盛期。
ムリヤリ分類すればグルメマンガなのだろうけど『動物のお医者さん』が単純な動物マンガでないように、このマンガも奇妙で味わい深いレストランマンガなのです!

GENTEオノ・ナツメ

『リストランテ・パラディーゾ』の続巻ですが、こちらの方が前日譚。
オシャレなローマのオシャレなリストランテのオシャレな物語だけど、このマンガひとつだけ重大な問題があって、初読だと何が何だかわかりません!
オノナツメのオシャレな絵とイタリア人のオシャレな名前とオシャレな生活習慣が相まって非常にわかり辛い。
しかし、そこはグッと我慢して再読してください。そこにはオシャレで豊饒な物語世界が待っているのです!

ツンドラ ブルーアイス安野モヨコ

「世界で2番目にさむいところに2人は住んでいる」という説明以外、ストーリーの説明はない。
主人公のノムとカーラが男の子なのか女の子なのかもわからない。
どうしてこども(に見える)2人がその氷でできた街に住んでいるのかもわからない。
その街がシベリアなのかノルウェーなのかアイスランドなのかグリーンランドなのかもわからない。
地球なのか地球じゃないのかもわからない。
でも面白い! そんな話。