マンガコンシェルジュ推薦！最新のこの５冊

たとえばSNSで「あの人はいつも悩みが無くて幸せそうだなー」という人がいます。
ただ、大抵はその裏には誰にも見せず本人にしか解らない苦労や苦悩があるものです。
この、格差双子の物語にもそんな部分があるなと感じました。エリートと結婚して高級マンションで暮らし子供もできた姉に対し、不妊で体外受精を勧められた妹。
人生の難易度の違いを嘆きますが、真実を知った時、一番辛い時に支え合う家族の美しさがあります。
意外な恋情の行方も気になる作品です。

ある意味で究極の純愛ラブコメである『ラブロマ』の作者・とよ田みのるさんがWebに連続掲載していたこのお話がいつか単行本になれば良いのにとずっと願っていました。
この度ようやくそれが叶いました！読んでいて「もう……ああぁ……大好き！」と思わず語彙力を失ってしまうような内容です。
面倒臭い金剛寺さんも、ハイテンションなナレーションや演出も最高。
可愛くて、強くて、優しくて、面白くて、温かくて、幸せ。そんな物語です。

『ダーリンは生モノにつき』、『チョコレートガール』などで知られる、ラブコメの大家である吉原由起さんによる最新のラブコメ短編集です。
6編の少し変わった恋愛物語が収録されていますが基本的にどのお話も明るいテイストで、読み終えてスッキリするものが多いです。
表題作を始めとして、読むと元気を貰えるパワフルな女性が数多く登場するので、少し疲れたな?という時などにオススメしたい一冊です。

世にも珍しい、クリーニング屋さんを描いたマンガ。普段お世話になりながらも意外と知る機会のないプロの洗濯技術を垣間見れます。
海辺の町・熱海で小さな個人経営のお店を営むヒロインは、2年以上前の記憶を失いながらも手が覚えている技術で生計を立て、町の人々に温かく受け入れられて暮らしています。
潮の香りを感じる美しい背景、温泉や美味しそうな魚介類もちょくちょく登場し、クリーニングを通した人間同士の気持ちの通い合いに心がクリーニングされながら、熱海に行きたくもなる作品です。

『神様がうそをつく。』『人魚王子』といった、知る人ぞ知る名作を描いて来た俊英・尾崎かおりさんの最新作が来ました！
尾崎さんは、年頃の少年少女の持つリアルな嫌らしさとその奥にある純粋さを描き出すのに長けているなと改めて感じました。
読んでいて心が辛くなる部分もありますが、それは良いマンガの証。
青春の痛みや負の部分が好きな方にオススメです。
今までの作品同様、最後のカタルシスを楽しみにじっくり見守っていきたいです。