世界観に飲み込まれるようなSFマンガランキング

BLAME!
いぬやしき
マルドゥック・スクランブル

SF≪サイエンス・フィクション≫とは、読んで字のごとく、『科学的根拠に基づいた空想の物語』です。
エッセイマンガとはかなり趣が異なり、ファンタジーマンガともまた少し違った味があるのがSFマンガ……。
今回は、そんなSFマンガの中でもイチオシの作品を紹介したいと思います。

BLAME!弐瓶勉

2000年初頭に既に完結しているにも関わらず、現在でもカルト的な人気を誇る一作。
機械、人造人間、クリーチャーなどなど、SF好きなら垂涎モノな要素がてんこ盛りです。
また、背景に描き込まれている巨大建築物の数々にも、並々ならぬ作者のこだわりを感じられます。
数年前に劇場アニメ化もされているので、今からでもとっつきやすいように思います。
個人的には、寡黙、クール、強い、の三拍子が揃った最高の主人公にも是非注目してほしいです!

いぬやしき奥浩哉

2018年に実写映画化もされている作品。
作者は前作『GANTZ』でも有名な奥 浩哉先生です。
現代社会に生きる普通のおじさんが、超常的な事故に巻き込まれ、オーバーテクノロジーを搭載した機械の体を手に入れるというお話。
主人公が萎びたおじさんというだけでも面白いのに、そんな主人公が全身からレーザービームを放ったりするので、もう滅茶苦茶です(ギャグマンガではありません)。ライバルキャラとして登場するサイコパスな高校生も非常に魅力的です。

マルドゥック・スクランブル冲方丁

原作は『天地明察』を始め、時代劇小説で有名な冲方丁先生。
小説のコミカライズ作品ですが、文章を漫画の表現に落とし込む点において、一切の妥協を感じさせない力作に仕上がっています。
登場人物の人生や、物語の展開にも陰鬱なものが多く、そういった作風に魅力を感じる方も多いのではないでしょうか。
あと、主人公の相棒兼マスコットキャラの『ウフコック』という鼠が最高にカワイイです。

All You Need Is Kill桜坂洋

原作小説からハリウッド映画化され、日本ではコミカライズ版も人気を博しました。
前後編の二巻で完結しているため、物語の完成度を保ったまま、コンパクトな尺にまとまっています。
異星人との激化した戦場に送り込まれた新兵の主人公が、何度死んでも出撃前日に送り戻されるループに巻き込まれるお話。
死ねば死ぬほど戦闘の経験を蓄積し、めきめきと強くなる主人公に注目です。

シドニアの騎士弐瓶勉

SFロボットマンガ。
作者は『BLAME!』と同じく弐瓶勉先生です。弐瓶先生が前作から一貫して力を入れている、巨大人工物の描写も魅力的ですが、今作は女の子のキャラクターがとても可愛らしい!
漫画家としての年数を重ねるごとに、『既存の技法に凝り固まる』のではなく、『新しい要素を作品に盛り込んでいく』弐瓶先生のバイタリティとセンスには脱帽です。