レビュー記事

男性と女性の狭間で揺れ動く傑作マンガ5選

  • 僕が私になるために
  • ぼくらのへんたい
  • ぼくたちLGBT
  • ひみつのはんぶんこ
  • ひなつば
最近では最近ではようやく「性同一性障害」や「LGBT」といった言葉も一般的になってきました。
ただ、そうした概念の存在すら理解できない人もまた同時に多数存在します。
マンガは、自分一人の人生では得られない体験への知識や想像力を与えてくれます。触れておいて決して損はない傑作たちです。
  • あなたは自分の肉体と違う性になりたいと思ったことはあるでしょうか?
    この本は、そんな想いを幼い頃から描いてきた筆者が、実際に男であることをやめてタイで性別適合手術(いわゆる性転換手術)を受けて女性になった一連の顛末を、実体験を元に描いたマンガです。
    近頃はこんなエッセイマンガまで出るのか、と初めて読んだ時は驚きました。
    しかし、なかなか味わえない体験や、自分にはない感覚に激しく苦しむ人のありかたをこの作品を通して知ることができ、一人の人間としてこれを読めて良かったと思いました。
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  • 三者三様の想いを抱えて女装をする中学生男子たちを主軸に据えた物語。
    こうした思春期の人間のデリケートな性や感情にまつわる話を描かせた時、ふみふみこ先生は最上級の輝きを放ちます。
    全10巻の間で、彼らには様々なことが起き傷付くこともありながら「変態」して行きます。
    それは、 男の娘といったミクロなテーマを越えてすべての人間に通底する物語として心に響きます。
    読後、最終巻の表紙を見て私と同じ想いを味わって欲しいです。
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  • 作者のトミムラコタ先生はネット上で大いにバズった『実録!父さん伝説』で一躍有名になりましたが、波瀾万丈の家庭で育ち、かつ自身もセクシャルマイノリティ。
    だからこそ描けたであろう作品がこちらです。
    LGBTといった言葉でカテゴライズされる様々な人物が登場し、それぞれの想いや悩みを深刻になりすぎないタッチで描いていきます。
    「LGBTって何?」という人にはとりあえずこれを渡して、こういう風に考えてこういう風に生きている人がいるんだよ、と学んで欲しいです。
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  • リュウコミックスに現れた新星の作品です。
    いつも一緒で同じことをして生きてきた幼馴染。
    しかし片方は男の子で片方は女の子。
    それ故に、いよいよ体つきの変化が始まるという頃になると、今まで通りではいられなくなってしまいます。
    そんな思春期の入り口に立った少年少女の戸惑いや煩悶はきっと誰しもが在りし日の自分に重ねて共感できることでしょう。
    優しい絵柄もあいまってノスタルジックな気分にさせてくれる一冊(一冊完結です)。
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  • こちらは江戸の街で剣術道場の娘として剣の道に生きるヒロインの物語です。
    しかし、剣の道の探究が高じて自分が女の肉体であることに違和感すら覚えてもいるというキャラクターになっています。
    今でこそLGBTや性同一性障害という単語が広まり認識も一般的になりましたが、江戸時代ではそうはいきません。
    そこで生じる苦悩、あるいは他の様々な生き方をする女性たちの姿が、逆に今を生きる私たちに様々なことを想わせてくれる秀作です。
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マンガサロン『トリガー』店長 マンガコンシェルジュ兎来
スペシャリスト
古今東西のマンガに精通し、その人に合ったマンガをレコメンドする世界初のマンガコンシェルジュ。渋谷マンガサロン『トリガー』に勤める。10歳の頃から神保町に通いつめ、手塚作品や萩尾作品をこよなく愛好してきた生粋のマンガ好き。

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