



ある日突然、自分が被害者になったら?我が子や愛する人が事件に巻き込まれたら?他人事だと思っていても、それがいつ自分の身に降りかかってくるかは誰にも分かりません。ダークかつ衝撃的なシーンに思わず目を背けたくなる瞬間もありますが、その痛みや辛さを知ることで、自分にも何か学ぶことがあるはず。

作品と同じように男児を育てる母として、最愛の我が子の死というのは本当に何より辛い事。
しかも、それが第三者の手によって奪われたとなれば、母親が壊れてしまうのも無理ありません。
空想上の息子と対話したり、ご飯を作ったり…痛々しい描写ですが、私も同じことをしてしまうと思います。
また、辛いのは母だけでなく父や姉も同じ。皆それぞれの悲しみを背負って生きていかなければいけないのです。
そして、その苦しみは被害者家族だけでなく加害者家族にも。
ラストは号泣必至!


同じ女性として、この作品を読むのはとても辛い。
でも、女性への暴力事件は今でも行われているし、これを知ることで何かしらの予防線を張る事ができるのではないでしょうか。
自分には関係ないと思っていても、犯罪はすぐそこに潜んでいるのです。
悪いと思いながらも悪に手を染める輩もいれば、自己欲求のみで他人を傷つける者もいる。
でも、罪を犯せば結果は同じこと。
このような事件がこの世から無くなればいいのにと、心の底から思います。


ある日突然家族が事件に巻き込まれて帰らぬ人になったら…。
心配性の自分でもそんな事はあまり考えないのですが、やはり想像が出来ないですよね。
私も病死ですが父を亡くしているので、これを読んで突然の訃報を聞いた時のショックや、その後の荒れた生活などを思い出してしまいました。
家族たちの悲しみから、笑えるようになる日までの道のりを赤裸々に描いたのが本作。
胸が苦しくなる内容ですが、それと同時に「大切な人をもっと大事にしよう」などとプラスに働く事もありますよ。


1968年に起きた3億円事件、たった3分で強奪されたその大金は、現在では50億円もの価値に匹敵するそうです。
それを盗んだ犯人がもし、自分の父親だったら…?
謎を残されたまま父を亡くし、自分で真相を探ることにした主人公。
その答えを追うとともに、様々なトラブルに巻き込まれる自分自身も逃亡するハメになるのです。
実際にあった事件を元にしたミステリーは、逃走劇のスリルも相まって読み出したらやみつきに!
