不思議好きだった少女時代の感性をもう一度！30代懐かしのSFマンガ5選

ヒューマノイドの二人、ジャック＆エレナシリーズの長編作品。私はこの性別のない美しいエレナの大ファンなのです！　プラトニックな関係を貫くジャックとエレナ。なのにエレナがジャックの胸に顔を埋めるシーンが多く、密かにドキドキさせてくれます。
人間味あるジャックと比較し、万能でドライな彼（彼女？）。本作で過去自ら消去した辛い記憶と向き合い、涙する展開が心を温めます。
美しい世界観にドップリ浸れる作品です。

RPGを作る中3の主人公・健。不思議な5歳児・全と出会い、過去世からの因縁や時空に干渉するノイズとの戦いに巻き込まれていきます。
この作品、「そうくるか！」のオンパレードで最後まで読者を飽きさせません。
ノイズに寄生された登場人物たちが「少女マンガでこれアリ？」と思わせるアブナイ行動を取ってしまったり、健がのちにイケメンモデルに変身してしまったり。いろいろな意味で、未来は選べる、と教えられます。

リアリストの女子高生・仁希と幼馴染でハーフのイケメン・友理はタイムスリップして恐竜時代やルネサンス期のイタリアへ。
このマンガ、仁希のキャラが可愛すぎです！　死体の血を触ってしまい、手に付いた血で壁にスタンプしちゃうところとか……かなりツボです。
あえて二人の恋愛要素を描かない、というのも粋な設定だと思います。二人の絆は読者の想像にお任せし、壮大な歴史の一部を一緒に体験する……逆にロマンチックですね。

萩尾望都先生の傑作にして、とても難解と言われるSF作品。話を理解すべく何度も読み直した記憶があります。
パントーの悲しい運命は異形音を変動指数の高い歌で除去することで解決できる……。萩尾望都先生のスゴイ想像力にひたすら感服！　時空間を移動できる時代になったら、本当にラグトーリンの役目を持つ人が出てきそうです。
フィクションとはいえ、壮大な宇宙の仕組みをリアルに感じられる納得の一冊です。

死んだ国王イデアのクローン（失敗作）として生まれた、ちょっと頼りない少年・ローズ。
SFx王国ファンタジーの少女マンガ作品なのに、「クローン人間の尊厳」という深いテーマを投げかけてくれます。「俺はイデアじゃない！」。葛藤するローズの心理描写が秀逸で、カレの人間らしい魅力に惹きつけられます。
緊迫のストーリー展開、そして胸キュン必至のローズの健気な恋心……目が釘付けになる要素満載で最後まで楽しめます。