



若い時はとくに、ダメ男につかまっちゃいがちですよね。
私も思い起こせば、「なんであんな男のことが好きだったんだろう」と首をかしげたくなる男性と付き合っていたことがあります。そういった失敗を未然に回避するために、お嬢さん方には、こういったマンガを読んで反面教師にしていただきたいと思います。
恋愛ジャンキーに送る名作です。恋愛の幸福感やトキメキって、そんなに長く続くものじゃないんですよね。だから、求めても求めてもキリがない。好きになったのが、ダメな男だと分かっていても、アドレナリンが出るならそれも幸せなのかもしれない。
幸せって、なんだっけ? 恋愛は幸せを与えてくれない? ヒロインの恋愛中毒&迷走っぷりを見ていると、刺激を追い求めることの果て無さを突き付けられているように感じます。

こんな男いるのか! と思うようなダメな男の見本市のような本作。
よかったー私、彼女たちほど男の趣味悪くないわ、となんとかく安心してしまいます。本作の魅力は、ダメな男たちのダメっぷりが面白いことはもちろん、著者の恋愛や女性・結婚についての鋭い分析を見ることができるところです。
恋愛や結婚についての見識が深まる気がします。

誤解を恐れずに言い切りますが、本作の主人公は間違いなくメンヘラです。でもだからこそ共感できる部分があると思うんですよね。人間、程度の差こそあれ、ある程度メンタルが不安定なところはあると思いますので。
極度に自信がなく、挙動不審でキョドコなんて呼ばれているヒロインにイライラするのは、自分の中にも小さなキョドコがいるからなのかもしれません。

騙されたと思って、ちょっと読んでみてください。
4コママンガなんですけど、泣けるんです。ちゃぶ台返しをしたり、働かずに暴力をふるう、典型的なダメ夫を持つ幸江さんが、なんでこんなにも幸せそうなのか、読み進めていくうちに明らかになってきます。
他人から見たらどれだけダメな男でも、自分にとっては最高の男だってこともあるんだなあ、と感じさせられました。

空気読みまくりで、周りにどう思われるかを常に気にしていた女子が、思い切って会社を辞め、自分の生き方を模索するお話です。
元カレがダメ男なのですが、本作では、そのダメ男側の事情も書いているところがgoodだと思います。それぞれの内面・事情をきちんと描くことで、一面的ではない深みのあるキャラクターになっています。
自分が変わることで、ダメだと思っていた男との関係性も変わってきます。すべては自分の意志次第なのだと勇気をもらえる作品です。
